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鏡花ってすげー

稽古3日目。本読みにもだんだん力が入る。

稽古が始まる前は、何度も脚本を読み返し、自分のセリフ部分は練習するわけだが、実際に全体を声に出して聞くと、これがまた全然違う。僕が未熟な役者であるせいもあるのだろうが、鏡花の脚本は、とても面白いが、目を通すだけでは、その全ては伝わってこない。通常の現代劇とは違う。役者が声に出すことで、目で追っている時には分からない響きやニュアンスが表れる。

素敵なセリフとか、刺激的な言葉とか、そんなものとは、また違ったなにかである。

僕の役は、山隅九平。出番はかなり後半だ。最初は、他の役者の演技を聴いていることになる。稽古初日のことだ。自分も参加している稽古なのであるが、出番がない後半まで、僕は一人の観客になってしまっていた。

役者が口に出すことで、初めて生まれる言葉のリズム、ニュアンス、そして全体の流れに夢中になってしまった。途中で顔を上げて、「あ・・・ここは稽古場だったんだ。」みたいな・・・。

大げさな話ではない!この舞台を見に来る人の中には、前もって、鏡花の台本を予習してくる人もいることだろう。あらすじは、それで理解できるとして、劇場では、その他に感じるものがきっとあるはずだ。

・・・なんて、たかが僕ごときが、偉そうなこと書いちゃったけど、大丈夫かな・・・。稽古頑張ります!


原田務@山隅九平
by yugikukan2 | 2008-10-05 10:04
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