人気ブログランキング |

『草迷宮』演出ノート 稽古始

本日は読み合わせ。

能舞台で泉鏡花の世界を現出させる試み。

俳優は鏡花の言葉を口跡よく発語している。
まずはよし。ここでつまずくと稽古が前進しない。

次回は文章の構造をより明確にすること。
そして言葉の感覚的な要素をもっと現出しなければ。

身体と呼吸を掘り下げる必要がある。

能舞台はその表現様式さえも方向付けてしまう強烈な空間。

そこにどうやって新たな可能性を見いだせるか。

構成は、前場、間、後場に分かれる。
各役にシテ、ワキ、ツレ、アイの役割を担わせる。

ドラマの流れは夢幻能に準ずるが、スピード感、交流の複雑さを書き加える。
楽士は地謡座に。地謡の役割を担うコロスは、移動を可能にし、能のミザンセーヌをアレンジする。

対話の可能性と語りものの要素をミックス。
長ゼリフを発語する際、一人にならないようにする。
行間にすき間を見つけ、行動のQを意識しなければならない。

聞き手は相手役のQに貢献しなければならない。

対話は如何にシンプルになれるか。
必要な交流に限定していき、無駄を廃す。

人形、仮面、コロス。
存在の位相を変化させ、空間を立体化する。

コロスは、役が語る長ゼリフのイメージを具現化する人形になる。
しかし別の曲面ではコロスが役を誘導する。

演じることの相互作用。

手毬唄。
万人の心の中の原点となりうるメロディがほしい。

それをさがす旅。

唄をさがす旅は命の源をさがす旅でもある。

劇構造と並行した位相の音響プラン。
能舞台に屋根が配置されているように、劇そのものを対象化するような自然音。

能舞台という直線的空間に円形、球形を効果的に配置する。
直線は前進する。
曲線は迷走する。
与えられた物体と追加された物体の交錯に精神的な律動を表現する。

尺八、チェロはメロディを、太鼓はリズムを刻む。
だけで成立したくない。

尺八、チェロが如何に打楽器的要素となりうるか。
太鼓が如何にメロディアスに響くか。

楽器の持つ特性の変化が、新たな音として空間に、新鮮な感動を与えるようにする。
by yugikukan2 | 2015-06-16 04:45 | 稽古場日誌
<< 心中天網島 稽古開始 仮名手本忠臣蔵 稽古始まる! >>